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第一回の寺宝展(諸堂修複落成記念の出展)から全国的に有名になる
(平成十五年五月)
幕末期の彗星スケッチ図三枚・克明に説明されている。幕府や藩の残したものではなく、当時の一般個人による詳細な記録は非常に珍しいとされる。
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一枚のスケッチは縦二十五p・横三十五pの和紙
文化的な遺産としてだけではなく 彗星のサイエンスとしても役立つものと思います
3枚を包んだ包みには、表に長星異形図入「純照記」とある。
昔は彗星という言葉が無く、「長く変わった形の大きな星」と言ったものと想われる。
上:ドナッチ彗星
中:デパット彗星
下:スイフトタットル彗星 |
ドナッチ彗星
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【右記】
安政五戌午年七月下旬ヨリ星戌之方ニ出ル 人是ヲ察見スルニ 星光?長コト二三丈ノ餘見ユルナリ
【中央記】
夜明ケニハ此星艮之方ニ巡出ツ 七ッ時ヨリ六ツ前?夫レヨリ日輪ノ光リ逢テ光絶シ
【左記】
朱圏常ノ星図ノ如ク光炎有夜々歩ノ
而終ニ未申ニ至光絶 中天ヨリニ西ニ
出現スル也巡行早キコト人走スルガ如
シ巡入スルコト諸星随 |
デパット彗星
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【右記】
文久元年酉五月下旬星在り壬玄ノ方ニ出凡ソ北極星ヲ去ルコト貮拾丈余西ニ當テ出現ス是人目ノ地ヨリ察見スル所也夜々歩而漸々南ニ至ル然レドモ一夜巡行スルコト餘星之如ク異ナルコトナシ凡ソ中天ニ出現スル也六月上旬ニハ光炎絶ス星アリテ朧々タリ世人此星出現スル時者兵乱ヲ主ト云々
【左記】
常星ノ如クニシテ図ノ如ク光炎有地ヨリ推計スル所一里餘ニ見ユル宵ヨリ星北ニ入ニ隋光炎漸々西ニ回ルナリ見ユルコト通夜ナリ光炎朧々タリ
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スイフトタットル彗星
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此の彗星は暗かった事から、記録が他にはなく、日本では是が唯一のものと想われる。 |
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【右記】
文久貮戌七月下旬ニ見エル前年ヨリ星少ニシテ光薄ク
【左記】
暮六時北極星より十丈斗西天ニ出夜々南ニ歩メ中天出八月下旬中天ヨリ南ニ終 |
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