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■ 67)これも、柑橘!…知っていましたか?・・・聖なる“仏の手=仏手柑”2012.12.27

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    (画は【 click !】で拡大表示)
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年末に珍しい大きく立派な“仏手柑=ブシュカン”を、檀徒さんからお供えして戴きました。
本堂内でいい香りを放っています。 
「仏手柑」は一つとして同じ形が出来ないので、画家や彫刻家等から、美術や工芸品の題材として人気が高いようです。また目出度い果物とされています。幸運をもたらす縁起もの。
初めて見る人が一度観ると、決して忘れる事が出来ない、神秘的な形状として頭に残ります。それ故珍重されます。加えて香りが良い故に…。その甘く濃厚な香りは、嗅ぐ者を陶然とさせます。 柑橘系の爽やかさを持ちつつも、甘く濃厚な香りがします。
じつに「いい匂いです!!」花も南国的で、あまぁ〜い香りです!!
一般の柑橘類のような可食部は無く、果肉はありません。
活け花や、お茶の世界では、よく知られていて、活けて飾ったり、そのまま床の間に飾ったりします。茶席では、この仏手柑を砂糖漬けにしたものを、お口直しの「お茶請け」として出すこともあるようです。 観賞用として正月飾りや盆栽、生け花に珍重されます。仏手柑は正式には「手仏手柑」といい、果実の先端が手の指のように見えることから、 英名でもその名の通り「フィンガード・シトロン」と呼ばれる品種です。
百貨店・果物店・スーパーでは殆んど販売していませんが、“生け花の先生ルート”から手に入ります。

右側のお供えは、当山境内で実った“晩白柚(バンペイユ)”です。
“晩白柚”も香気を放ち、日持ちがよくお供え用に適しています。毎年数拾個実ります。“晩白柚”は柑橘類の中では、一番大きく横綱です。
境内には“晩白柚・デコポン・八朔・レモン・鬼ユズ・柚子・金柑”等の柑橘類を植えています。
仏手柑は温室が要るので植えていません。

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   <美しき香りをもてる 仏手柑のその木見たしと 手にのせて思う> 
                             己巳子(キシコ)
仏手柑はミカン科ミカン属の柑橘です。
“仏の手”のような“仏手柑”。その謂われは、この仏手柑の形が千手観音の沢山の手のように見えることから、この名が付けられています。また、仏像が両手の指を結ぶ形(印契あるいは印相)に似ていることからきています。
そんな指の結び方を略して「※印」。細く分かれて仏の手のように見えることからこの名があります。
※.印は、サンスクリット語で「身振り」を意味するムドラーから来た言葉で、本来釈迦の身振りから生まれたものです。“仏の手”のような“仏手柑”。その謂われは、仏像が両手の指を結ぶ形(印契いんげい・あるいは印相いんぞう)からきています。そんな指の結び方を略して印。
そのように仏が印を結んだような、聖なる“仏の手”によく似ているからです。
印は、サンスクリット語で「身振り」を意味するムドラーから来た言葉で、本来釈迦の身振りから生まれたものです。
古来インドでは手の形で意志を現す習慣がありました。これから発展して印相が生まれたのです。
仏像の手の組み方や、指の曲げ方を印相といいます。
特に印相(いんぞう・いんそう)を真言宗では、印契(いんけい)ともいいます。
両手の指で示すジェスチャー によって、ある意味を象徴的に表現するものです。
真言密教の作法で,手と指を組み合わせて印を結び、諸仏・菩薩(ぼさつ)の悟りを行者の身に表示するもの。普通は法衣の下で行う。
仏像では手と指を組み合わせたものを印、剣・法縄・蓮華(れんげ)などを持つことを契と呼びます。
そのように仏が印を結んだような、聖なる“仏の手”によく似ているからです。
ユニークな果実の形から江戸時代位から鑑賞用として「生花」「茶の席」「正月飾り」「盆栽」などに珍重されています。
日本へは室町時代〜江戸時代に伝ったようです。江戸時代に書かれた「大和本草」(1709年)には「近年渡来したもの」「果物とは言い難い」「香りがよい」などの特徴が記されているそうです。
‥…━━━━━━━:“仏手柑”と「ブシュカン」:━━━━━━━━…‥
以下サーチ【search】してみました。
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“仏手柑”と高知の「ブシュカン」と言うのがあって別物です。
“ぶしゅかん”とは、酢ミカンの一種。ユズやミカンの仲間で、本名は「餅柚(もちゆ)」というそうです。四万十川の地元では“ぶしゅかん”と呼ばれています。人間の手のような形をした黄色い柑橘類「仏手柑(ブシュカン)」とは別物です。高知では美味しい魚に欠かせない存在で、地元の人からは「酢の王様」として愛されています。
同じ「ぶしゅかん」の名称で呼ばれ、一般的にぶしゅかんと聞いて連想するのは掌の形をした柑橘類だと思いますが、こちらは正式には「手仏手柑」といい、果実の先端が手の指のように見えることから、英名でも「フィンガード・シトロン」と呼ばれる別物です。主に観賞用として利用されている他、古くは漢方薬としても用いられていました。
「ブシュカン」は、酸味のきいた果汁で、初夏の味わいを彩る高知県の名産品。県外でも評判になるにつれ、漢字で仏手柑(ぶっしゅかん)と書かれる例が散見されるとか…しかし、「ブシュカン」とは「餅柚(もちゆ)」のようです。この画のような、人間の手の指に似た形をした黄色い柑橘(かんきつ)類と、高知県の青い柚子大の「ブシュカン」とは別種です。その「ブシュカン」は「ユズやミカン」の仲間で、酢ミカンの一種。半分に切って果汁を搾り(ポン酢)、食材に振りかける。薬味、調味料で、「仏手柑」「ブッシュ柑」と表示されることもある。
高知県では、
・“仏手柑”のことを「仏のぶしゅかん」と言い。他を「丸ブシュ柑」と呼んで区別しているそうです。
。高知県の「丸ブシュ柑」は「四万十ぶしゅかん」とも言います。高知県の四万十地区を中心に、一般家庭でも食べられています。
ユズやミカンの仲間で、人間の手のような形をした黄色い柑橘類「仏手柑(ブシュカン)」とは別物です。
一説によると
仏像の御手にのっている「宝珠」に似ていることから “仏手柑=ぶしゅかん”と呼ばれるようになったとか。
高知では美味しい魚料理に欠かせない存在で、地元の人からは「酢の王様」として愛されています。

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以下、サーチ【search】しながら、
この画の“仏手柑”は、インド東北部原産で、インドやその周辺のタイ・ビルマなどでは、寺院に飾られています。
インド東北部=ヒマラヤ山脈の麓。東はナガランド州・マニプル州と、西はバングラデシュ・西ベンガル州・メーガーラヤ州と、南はミゾラム州・トリプラ州と、北はブータン王国・アルナーチャル・プラデーシュ州と隣接する地域。
「仏手柑」の日本での歴史。日本へは室町時代〜江戸時代に伝わりました。当時いくつかの書物に登場していますが、江戸時代に書かれた「大和本草」(1709年)には「近年渡来したもの」「果物とは言い難い」「香りがよい」などの特徴が記されています。また「大和本草批正」(1780年)では、仏手柑の項目に「テブシュカン」との記述があり、マルブシュカンのことを「枸櫞(くえん:【】シトロン)」と記しています。実が成らないので増やすには取り木か、接木です。暖かい地域で栽培されます。温室でも…
【】シトロン【citron】以下、サーチ
ミカン科の常緑小木。大果で香りのよいかんきつ類でレモンと類縁関係がある。インド原産。中近東を経て前300年ころにはローマに伝来した。中国にも紀元前に伝播(でんぱ)した。アメリカ大陸には他のかんきつ類と同様,コロンブスの発見以降に導入され,西インド諸島から各地へ伝播した。日本には,《日葡辞書》(1603)にその名があることから,江戸時代前の伝来と思われる。量的には少ないが,イタリア南部,コルシカ島,ギリシアで糖果用に経済栽培されている。

仏手柑は日本でも、
・京都のお寺などで飾るっているところがあります。
大阪や京都の商家では縁起物として扱われていて、正月に飾られる所が多く見られます。京都の家では、お正月に一番最初の井戸の水を主人がくみ上げ、その水でお湯を沸かし、そこへ仏手柑を刻んで入れ、香りを楽しみながらお湯をいただくという風習が残っているところもあるそうです。
・京都のお寺などで飾るっているようです。(飾るというよりお供えです。)全国のお茶会等では、なくてはならないものとされています。また・活け花や、お茶の世界で、よく知られていて、大阪や京都の商家では、縁起物として扱われていて、正月に玄関や床の間に飾られることが多く見られるとか…
活けて飾ったり、そのまま床の間に飾ったりします。茶席では、この仏手柑を砂糖漬けにしたものを、お口直しのお菓子として出すこともあります。生のものをおろし金ですって、食材にかけて風味を味わいます。
・仏手柑の日持ちは好いです。
・京都の家では、お正月に一番最初の井戸の水を主人がくみ上げ、 その水でお湯を沸かし、そこへ仏手柑を刻んで入れ、 香りを楽しみながらお湯をいただくという風習が残っているところもあるそうです。 活け花や、お茶の世界では、よく知られていて、 活けて飾ったり、そのまま床の間に飾ったりしています。
・国内では温室でわずかの量しか生産されていない貴重な果実です。大きく指が多くわかれて広がっているほど高価なようです。それはお正月の床飾り(指が多くわかれて広がっている末広がりの形は、縁起が良いとされ、商売繁盛を祈って正月に飾ったり、婚礼やその他慶事にも使われていたようです。)
・白いコルク状のものがあるだけで、 ミカンの可食部のような部分はありません。 広くは、観賞用として使用され、 そのすばらしい香りを楽しみます。 そのままでは食べられないですが、 砂糖漬けなどにしたり、ジャムにするなど 加工すると、食べることも出来るんです。 大分には、しょうゆに漬け込んだものもあるのだそうです。主にマーマレードやお菓子・蜂蜜漬けにします。
・仏手柑には、 体内の毒素を出すと言われ、古来より乾燥させ、漢方として珍重されてもいます。そのことから京都東寺には、仏手柑飴というおみやげもあります。
キャンディーの中に、仏手柑のトロっとした果実が入っているそうです。

この画の“仏手柑”はインド原産。クエン酸の原料になる柑橘類、【*1.シトロン】の変種。強い香りが特徴で、長さ約15センチの黄色くて細い実が集まっている。仏の手に見えることから名づけられた。主に観賞用で、インドや東南アジアでは寺に飾ることもあるといいます。種はありません。果肉部分が完全に退化し、皮だけになってしまった面白い果実です。この皮を砂糖漬けにして食べることもあり、仏手柑という名前もあって高野山では縁起ものの名物(お菓子)となっています。
【*1.熟した果実の表面は黄色く、形状は品種により様々だが、一般に紡錘形で重さは150 - 200g。また頂部に乳頭が発達している。果皮はやわらかいが分厚く、果肉が少なく、果汁も少ない。また果肉がかなりすっぱい品種と、そうでない品種がある。】
ユダヤ教では一部の品種の果実をエトログ(ヘブライ語)と呼び、「仮庵の祭り」で新年初めての降雨を祈願する儀式に用いる四種の植物の1つとする。
ブッシュカン(仏手柑)はシトロンの変種 (C. medica var. sarcodactylus) である。】
・“仏手柑”は、11月になると色付き始め、正月頃に見頃になるので、正月用に活け花や床飾りに使ったり、乾燥させて金粉などを塗って装飾品にしたりする。微妙な香気は、嗅ぐ者を陶然とさせます。生でもかなり高価なようです。果肉はなく、ワタばかりです。このままでは食べられません。マーマレードにします。
・京都の家では、お正月に一番最初の井戸の水「閼伽水(あかすい)」を主人がくみ上げ、その水でお湯を沸かし、そこへ仏手柑を刻んで入れ、香りを楽しみながらお湯をいただくという風習が残っているところもあるそうです。
・柑橘類では、ライムの香りが最も爽やかでいいとされるているようですが、“仏手柑”の香気はまた別物で格別です。“仏手柑”の中身はミカンのように実が無く、種もありません。 仏手柑は果肉がほとんど無く(皮と白い海綿状部分)で出来ています。
・ブッシュカン(仏手柑、学名:Citrus medica var. sarcodactylus)は、ミカン科ミカン属の常緑低木樹で、「カボス」「ユズ」などと同じ香酸柑橘類の一種である。ブシュカンとも言う。枝には棘があります。
・原始的なかんきつです。正式には手仏手柑で、ヨーロッパに多く栽培されているシトロン(日本名:丸仏手柑)と区別される。名前にふさわしく釈迦の生まれた国、インドの原産で、中国に伝わり、江戸時代の初めに琉球を経由してわが国に伝来したといわれ、元禄九年(1696)の農業全書に図解が見られる。

特徴、インド東北部原産。果実は芳香があり濃黄色に熟し、長楕円体で先が指のように分かれる。名称はその形を合掌する両手に見立て「仏の手」と美称したもの。暖地で観賞用に栽植される。身が少ないので生食には向かず、一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、乾燥させて漢方薬にしたりして利用される。日本における2010年の収穫量は5.0 トンであり、その多くが鹿児島県において生産されている。

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“仏手柑”は和歌山県南紀でもよく栽培されています。
ちなみにこの仏手柑、高級食材です。
高野山の或る有名な菓子店では、毎年秋になると紀南から、仏手柑を仕入れ、丸ごと砂糖だきにして、お茶菓子として販売しています。仏手柑は年数がたつほどまろやかな味になるといわれ、数年ねかせて寝かせ店頭で売り出されます。その“仏手柑”丸ごとの箱入りのはかなり高価です。茶会では、丸漬けの大きいもので、1個で50人分の茶菓子になるそうですよ…。
量り売りの砂糖漬けのお菓子は、100gあたり1300円もするらしいですよ?…。
仏手柑のジャムが練り込まれた饅頭も売られています。

大きい“仏手柑”なので、
この年初めてお供え後【Jam】 と、【marmalade】にしました。砂糖は三温糖を使えば、カラメルなどの風味があるため上白糖より甘みが強く感じられ、風味を生かされます。どちらも柑橘類皮特有の少し渋み(苦味)が残る乙な味でした。【Jam】・【marmalade】の他には、砂糖漬けにしてお茶うけにするのが一般的です。砂糖漬けにするのは、はなかなか難しいです。
他に果実酒。クエン酸が多く含まれているため、疲労回復や食欲増進に効果があるようです。
薄くスライスして熱湯を入れて飲むと、香りのいいドリンクにもなります。