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■ 3) Q :49日忌の仕上げの法事はよく三月にかかるといけないと聞きます みつき(3月)越しはけないのですか?2008.1.22

画は
中国の曲録です 梶氏の寄進です
約100年前まで 実際に中国で使用うしていたのだそうです 
日本のとは少し違います
曲録とは簡単に言えば椅子なのです
大陸様は石畳 堅牢な板敷の道場が多いいので この様な堅固な椅子が必需品だったのでしょう 材は硬い艶のあるチーク材です

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A:月末に葬儀の時は必ず、みつき(3月)にかかります 
49(始終苦)が3月(身につく)とか4(死)9(苦)が三月(身につく)を連想して 語呂あわせで嫌われるようになったものと思われます 
だから気にしない心で当り前の日にしてあげるべきです 
しかし現在では 
なかなか当り前の日に出来ない時代になりました 
その時は49日忌の法事だけをとり越して納骨を済ませ 残りの7日忌を続いて勤めたらいいでしょう

※参考@曲録※とは
 (以下数種の資料を総合して)
背から肘掛が流麗な曲線を持つ一木で作られた いわゆる椅子である
「録」という字は漢和辞典で引くと「木を刻む」という意味で 正字は禄という形で いずれにしても 木を刻んで出来た形をとった字型であるそうだ
曲録といえば ろくの字の音から出た書き方であろうし 曲木といういいかたでは その流れるような曲線を描く木製品である一点を注目して当てた用字である
日本で最初の仏教辞典といえば 江戸時代の寛保末年(1744)に 92歳の天寿を全うして示寂した無著道忠の『禅林象器箋』二十巻は 道忠が20歳から80歳余りまで書き続けた大著である
そこには形状が「曲録然」としていたので当初曲木といったものが 木がとれて曲録というようになったと記している とすると曲録と曲木とは省略の一字が木であったか録であったかの結果で 同根の表坦であったということになる
さて曲録が木を巧みに曲げ刻んで作った椅子ということになると 起源は遥か彼方にさかのぼってみることも可能である

曲録の傍にある 長い毛が生えた はたきの様な物は払子(ほっす)です

※参考A払子(ほっす)※とは
(以下数種の資料を総合して) 
払子(ほっす) 獣の毛などを束ね これに柄(え)をつけた仏具 サンスクリット語のビヤジャナvyajanaの訳 単に払(ほつ)、あるいは払麈(ほっす)ともよぶ 葬儀などの法要のとき 導師を務める僧が所持するが 元来はインドで蚊などの虫を追い払うために用いたもので のちには修行者を導くときにも利用される『摩訶僧祇律(まかそうぎりつ)』などによれば 比丘(びく)(僧)が蚊虫に悩まされているのを知った釈尊は 羊毛を撚(よ)ったもの 麻を使ったもの 布を裂いたもの 破れ物 木の枝を使ったものなどに柄をつけて、払子とすることを許したという。その材料に高価なものを使用することは 他人に盗みの罪を犯させるとの理由から禁止された 中国では禅宗で住持の説法時の威儀具として盛んに用いられた 日本でも鎌倉時代以後に禅宗で用いられるようになり真宗以外の各宗で用いられる