当山の或る檀家さんから御寄進いただいた桜に馬″の絵です。 サクラ吹雪の下で二頭の馬が疾走している画です。
祖父の代まで遊郭(楼主)をしていたご子孫の方からです。 落款がありますが判読できません。 (落款はカメラに収まらないで欠けています。可なり大きな絵です。)
(画は【 click!】で拡大表示)
『平安武将の馬、将軍が乗る馬の正装。神事や祭礼用で正装した白馬と黒鹿毛(くろかげ)の馬。』それにサクラの画です。 軸を初めて広げて見た時、咄嗟に思い出した桜と馬に纏わる逸話があります。
=…逸話…=それは戦前の話(小咄=小話=落語の枕)。 或る人から聞いた実際にあった話です。田舎の代々続く家柄の裕福な人のことです。 その人が、『馬に乗って頻繁に近くの町に出かけていた或る日、桜の木の枝に手綱を結んで田舎の花街″で遊んで朝帰りしようとしたら、馬が見当たらなのに気付きました。仕方ないので車を呼んで家に帰ってみると、なんと馬はすでに自ら手綱をほどいて家に帰っていたそうです。(それは田舎町の道のことなので愛馬?は通いなれていて道を覚えていたのでしよう!!それ程頻繁に主人と同じ道を通っていたと言うこと!)』 これ程の道楽すると家は持ちません!! その家はその人で絶えたのだそうです。 「長者三代」ということでしょうか!!
祖父は苦労して財産をつくり、子はその遺風をうけて守るが、三代目の孫の代になると、生活がぜいたくになり、父祖の家産を傾けることが多いというところから、長者の家は三代よりは続かないということ。 特に「酒と朝寝は貧乏の近道」のことわざ通りなのでしょうか!?
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