戻る
■ 70)〓【:絵画素人迷鑑賞:】〓・・・柳沢 淇園≪題:「竹とからすの枕(カラス瓜)」≫印象に残る画。共箱は漆塗りに彩画していて、あまり見かけない手の込んだ高価な造り。2014.12.11

(画は【 click!】で拡大表示)。(+)の時更にクリックで拡大。
 共箱書きには、「竹とからすの枕」とあります。




烏瓜の別名を「狐の枕(きつねのまくら):烏の枕(カラスの枕)」=「*1.玉章(ぎょくしょう)、*1.玉梓(たまずさ)」とも言うようです。
以下、サーチ【search】
*1. 玉梓(たまずさ)とは、
1.手紙。消息。
「御なつかしき玉梓とる手おそしと」〈蘆花・不如帰〉
2. 巻いた手紙の中ほどをひねり結んだもの。ひねり文。結び文。多く艶書(えんしょ)にいう。
3.《種子の形が結び文に似ているところから》カラスウリの別名。

〓【:絵画鑑賞:】〓・・・柳沢淇園「竹とからすの枕」・・・
  ・・‥‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥‥・・
【 当山の〓仏画・小仏像・絵画・什物等〓は、全て境内外(寺外)に保管、保存しております。】
  ・・‥‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥‥・・
 ・・‥‥…━: 柳沢 淇園「竹とからすの枕」絵画素人迷鑑賞 :━…‥‥・・

重複するとこらがあります。以下、柳沢淇園のことをサーチ【search】しながら…。

・共箱の題には、「竹とからすの枕」とあります。

・「からすの枕」とは烏瓜のことです。カラスウリには別名が2・3あります。「狐の枕」:「玉章、玉梓(たまずさ)」など…。

・22個?の赤い実と、紅葉した烏瓜の蔦、竹の葉は青色と白銀色の二色、そして孤独で豊作の実を悦ぶ鵯(ヒヨドリ)。静かな晩秋の光景です。

・竹の葉は青色と【*1.】白緑(びゃくろく)?の二色に描き分けています。このことも印象に残ります。

・白緑の葉は、竹の葉裏を表しているのだと想います。

【*1.】色名のひとつ。JISの色彩規格では「ごくうすい緑」。一般に、岩絵の具に用いる岩緑青(孔雀石)を細かい粉末に砕いてできる白みを帯びた淡い緑色のことです。日本画の顔料で鉱物の孔雀石(マカライト)を砕いた粉末をさらに細かくしてつくった、淡い緑色の岩絵の具です。ちなみに色名の「白」は淡いの意味。『緑青 ろくしょう』とは同質ですが、粒子がはるかに細かいため淡い色合です。奈良時代には仏像や仏画の彩色に重用されました。岩緑青の原料となる鉱物は孔雀石。英名はマラカイト(malachite)という。

・絵具は良質なものを使っているように思います…?。

・柳沢淇園は大和郡山藩の家老を務めた人物。【※1.】長崎派という中国から入ってきた画法で描かれている。身分が良いいのでそれ故、絵具もいいものを使っていたようです…。

・淇園の絵は殆んど贋作と云われています?

・【※1.】江戸時代、長崎で、外国の影響を受けて興った絵画の諸派の総称。外国の新様式を取り入れ日本画に多大な影響を与えた。その源となるものによって、黄檗おうばく派・南蘋なんぴん派・北宗画派・洋画派・南宗画派などがあった。

・大和(奈良県)郡山藩の重臣で身分が良く、文人画の先駆者のひとりでもあり、彩色の花鳥画と指先でえがく墨竹画にもすぐれ、さらに詩文,和歌,三味線など,多芸多才の風流人として知られた。

・共箱、軸箱は、あまり見かけることのない、手の込んだ高価な造りです。黒地の漆塗りに、蝶・椿・春の草花が、箱の両脇に夫々違えて、別の画が描かれています。掛軸の右に軸箱を添えて一緒に写しました。

・箱の画は淇園が描いたのかは不明です?。(淇園自身が下絵をかいたのかも…!?。)箱はしっかりしていて頑丈に出来ています。少し重く感じるので、材質は桐材とは想えません?不明です。

・全体が非常に印象に残る画になっています。

・印象的な朱色の実が、22個?程描かれています。

・下がった実のついた蔓はぶら下がり、それにヒヨドリが、啄むために止まって重たげに更に下げています。

・ヒヨドリが辺りに警戒しない表情に描がかれています。午後の静かな田舎の藪の中の風景です。カラスウリは藪の中に生えています。

・全体的に緻密に描かれた画です。

・特に、烏瓜の葉や、ヒヨドリや、竹・竹の皮を緻密(リアル)に描いています。

・竹の葉が緑と、白銀色の二色に表現されていて趣があります。緑は葉表・白銀色は葉裏お表わしているのだと想います。

・ヒヨドリが啄んでいる果実の中は、納豆のようにぬるぬるの繊維と種子が入っていのだそうです。烏瓜はヒヨドリや鳥がが好んで食べます。鳴き声は「ひいよひいよ」と鳴いて、秋〜冬、波状に飛ぶから「ひよ」

・ヒヨドリを描いた観察眼は見事です。

・重たい烏瓜の実を5.6個付けた蔦に、ヒヨドリがとまって、揺らしながら実を啄んでいる様子です。

・烏瓜の花は夏の夜、一夜限りの白い花を咲かせ、幻想的な花です。

・実を、烏が好んで食べることから「烏瓜」。

・カラスウリは、秋に縦長の実ができる。最初は緑色で縦じまがあり、 緑 → だいだい色 → 赤と色が変わっていく。実が赤くならずに黄色くなるものもあります。葉も少し紅葉します。
実が赤くならずに黄色くなるものは、「黄烏瓜(きからすうり)」というようです。

・葉のふちは浅く切れ込む。「烏瓜」の葉っぱはざらざら、「黄烏瓜」の葉っぱはすべすべです。

・種は変わっていて、真ん中の種を挟んで、左右の部分には透明なものが入っていて乾燥すれば空洞になります。種子は打ち出の小槌に似るため、縁起で財布の中に入れる人も…。

・夏の夜、一夜限りの白くレースのような飾りのついた美しい花をつける幻想的な花です。林の縁や、やぶ地に生えるつる性の草で、熟した卵形の朱赤の実。黄色くなるキカラスウリもあります。
 果実の中は納豆のようにぬるぬるの繊維と種子が入って、ヒヨドリなどが食べて種子がそのまま糞と一緒に出します。種子は打ち出の小槌に似るため、縁起で財布の中に入れる人も…。似た種に実には、黄色くなるキカラスウリもあります。蔦は他物には巻きひげでまといつきます。夏の夜がふけると、白いフリルのような、キカラスウリ(黄烏瓜 きからすうり)の白い花が開きます。果実の中は納豆のようにぬるぬるの繊維と種子が入って、ヒヨドリなどが食べても、種子がそのまま糞と一緒に出やすいようです。

=からすうり【黄烏瓜】=
・ウリ科の蔓性多年草。山地に普通。雌雄異株。
・夏、白色で縁が糸状に裂けた美花を夜に開き、晩秋、実が赤く熟す。
・果肉は荒れ止めの化粧水を作り、種子は薬用・食用。
・塊根から採った澱粉。
・天花粉の代用、生薬土瓜根(どかこん)として黄疸・利尿・催乳剤として使用されます。
・インドが原産で、わが国へは明治の終わりごろに渡来した。7月から9月ごろ、「カラスウリ」に似た白色の花を咲かせる蛇瓜があります。す。果実は細長くて1メートル以上になり、淡い緑色に濃緑色の縞模様があります。名前はこの果実のすがたから。「ヘチマ」と同じように、若い果実を膾(なます)にしたり、スープやカレーに入れて食べるそうです。蛇瓜と言っても瓜の仲間ではなく、烏瓜科です。烏瓜(カラスウリ)とよく似た白い花を咲かせるのでカラスウリを知っている人は、花だけ見ればカラスウリだと思えるんだそうです。

89)〓【:絵画鑑賞:】〓・・・柳沢 淇園「竹とカラスの枕」緻密に描かれたヒヨドリと竹皮・カラスウリの薄く紅葉した部分。・・・編集中・・・緻密に描かれたヒヨドリと竹皮・カラスウリの紅葉の部分。としてすぐ下によく見えるように、89)〓【:絵画鑑賞:】〓・・・柳沢 淇園「竹とカラスの枕」としてアップしました。

柳沢 淇園
[1704〜1758]江戸中期の文人・画家。字(あざな)は公美(こうび)。柳里恭(りゅうりきょう)ともよばれる。大和郡山藩の重臣。儒仏・医学・書画など16芸に通じたといわれる。特に絵画は精緻(せいち)で豊麗な色彩の花鳥画のほか指頭画(しとうが)にもすぐれ、南画の先駆者の一人とされる。