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■ 64)<境内の花>その58:ドクダミ(地の星・十字の花)2013.9.6

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ドクダミは完全な純白の十字花。
ドクダミの生命力と繁殖力は、他の雑草・薬草よりはるかに強く、いくらむしり取っても、少しでも根茎が残っていると、翌年は痩せ地でも、地面いっぱいになるくらい繁殖します。野原、空地、路地などの日陰でよく見かけます。6月頃白い花が咲き、葉はさつまいもの葉に似ています。
独特の臭いがあり、何か毒でも入ってるのではないか?ということから、ドクダメ(毒溜め)ではないかと思われて、「ドクダメ」と云われだし、それが『ドクダミ』へと変化して、『ドクダミ』の名がついたと言われています。
花は純白で清楚・可憐です。
独特の臭いと、繁殖力が強いのとで、不思議な生命力を感じて薬効があると感じられているのかもしれません。


古来より、民間薬として利用されてきました。 漢方名を「十薬」といいます。
梅雨明けに、毎年近所のお方が取りに来られます。鎌で刈込み陰干してドクダミ茶にされます。
ヒモで束ね、雨や夜露の当らない、風通しの良い軒下に吊るして、陰干し乾燥させるようです。

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−ドクダミ科−
山菜料理や薬草料理では、主に天ぷらにして食される。また、焼酎に漬けてドクダミ酒を作ったり、乾燥させてドクダミ茶として飲まれることが多い。和のハーブです。
ドクダミは毒ではなく薬草(*1.十薬)のうちです。

*1.日本の民間薬。10種類の薬効を有しているから「十薬」という。 顔をそむけたくなるほど の悪臭に襲われることがある。十薬とはドクダミのことです。薬効の 多いことが名の由来。便通、利尿、解熱、解毒、化膿(かのう)止め、かゆみ止めなど。etc. ...

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毒と言えば、
仏教で言う毒は、三毒(貪・瞋・恥:とんじんち)≒煩悩です。
=貪(とん:むさぼり求めるこころ)=
=瞋(しん:怒りや憎しみのこころ)=
=恥(ち:無知や愚かさ)=
貪・瞋・恥、即ち煩悩

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孔雀明王は、
毒を食べる仏とされ、密教(真言宗)では明王になっています。
孔雀という鳥は綺麗で、それに毒蛇を食べます。そのことから、孔雀明王は、毒を消す仏として崇拝されてきました。美しい羽根をもち、一見、優雅に見える孔雀であるが、毒や悪に対しては、果敢に挑む仏として、信仰されてます。
また、人間がもつ煩悩の象徴である「三毒」を喰らい、仏の道へと導く仏でもあります。
孔雀明王は、信仰の対象としてふさわしく、気高くて貴い風格を兼ね備え、人々を毒や悪から守り、清浄な信仰心へと導くのです。
孔雀の「毒蛇・毒虫を食らう」という食性から、悟りを開く妨げになる「三毒」(貪・瞋・痴)を食らって浄化し、悟りへの道を手助けするとされている明王です。


孔雀明王は、孔雀が美しい姿をしながらも人間の最(もっと)も嫌う猛毒をもった蛇を食べ、その害から守ってくれることから信仰を集めました。孔雀の背に乗る明王は、*.1倶縁果(ぐえんか)・蓮花・*.2吉祥果(きちじょうか)・孔雀尾をそれぞれ4本の手に持っています。
*.1 倶縁果(インドで採れるみかん みたいな果物)
*.2 鬼子母神が手に持つ魔除(まよ)けの果実。ふつう ザクロとされる。

孔雀明王は明王グループの中では、珍しい鬼子母神のような女性神で、その名の通り孔雀の神と、考えられインドでは、孔雀は蛇の天敵とされており、諸々の毒を取り除く神として崇められていました。孔雀の羽を持ち孔雀の上に座す美しき王者です。胎蔵界マンダラでは二臂、本尊になる時は四臂。
孔雀明王は明王の中で唯一優しい菩薩に似た顔(この顔には諸仏一切の力を持っていると
いう悟りの表情をあらわしています)をしているために、仏母大孔雀明王・孔雀王母菩薩とも言われています。
元々インドでは孔雀は毒蛇を食してくれる守護的存在であるために、一切の諸毒から護ってくれる力があると信じられてきました。
その力を神格化したのが孔雀明王です。
その手に持たれている
・蓮華は敬愛
・*.1倶縁果は気力を増す事から増益
・*.2吉祥果は降伏を表す。


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