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■ 42):≪境内の花≫その32・シラン:「紫蘭の群生」【仏教用語から出来た日常言葉…「威儀を正す」:「几帳面」】2010.5.1

(画はクリックで拡大)
境内;紫蘭の群生。 =境内の所々に群生しています=



以下;植物図鑑参照。
観賞用には、花の色が白色のもの・斑入りのもの・淡色花・花弁が唇弁化した「三蝶咲き」などがある。
ラン科植物には珍しく、日向の畑土でも栽培可能なので、観賞用として庭に植えられる。 極めて丈夫な植物。群生し易く、半日陰から日向まで適応し、乾燥にも過湿にもよく耐え、栽培しやすい。 
ラン科植物の種子は、一般的に特別な条件が無いと発芽しないものが多いが、本種の種子はラン科としては異例に発芽しやすく、普通に鉢に播くだけで苗を得られる場合があるようです。無菌播種であれば水に糖類を添加しただけの、単純な培養液上でもほぼ100%近い発芽率を示し、苗の育成も容易なので、しばしば無菌播種の練習に使用されるとのこと 
球茎は白及(びゃくきゅう)と呼ばれ、漢方薬として止血や痛み止め、慢性胃炎に用いられる。 

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仏教用語から出来た日常の言葉。
衣・お袈裟の色には紫が多くあります。
「威儀を正す」:「几帳面」共に僧侶が着用する装束(しょうぞく)から出来た言葉です。
@「威儀を正す」・身なりを整え作法にかなった振る舞いをすることを、威儀を正すと言います。この「威儀」とは、お袈裟(紋白;もんじろ)等を胴に巻くようにつけ、肩には威儀紐(いぎひも)掛けます。掛ける所を「威儀」と言います。其処を重点的に気をつけて装束を整え、心を新たにして仏前に向かう事から言われだした言葉です。
A「几帳面」・・お袈裟の四隅の部分を「几帳面」と言います。此処の所をズレルことなくキッチリと仕立てる必要があり、よく言われる「正確、生真面目に物事を行う。」と言う意味の几帳面がそのまま、呼称になっております。

この項に関係有りませんが、 
世の無常観を巧みに詠った〓西行〓の歌より。 以下、
 「越えぬれば
   またもこの世に
        帰り来ぬ
       死出の山路ぞ
         悲しかりける」
(一度越えてしまったら、二度とはこの世に帰って来ない、死出の山路こそ、どうしようもない悲しいものであるよ!)


「こととなく今日暮れぬめり
   明日もまた変らずこそは
        ひますぐるかげ」
(別に何の変わったこともなく、今日も暮れてしまったようだ。明日もまた今日と同じく変わらずに、時は足早に過ぎていく。)

「あればとて
    たのまれぬかな
        明日はまた
      昨日と今日を言はるべければ」
(明日があるからといって、その明日を頼りにできない。明日になれば、この今日を昨日と言うのだから!)

「年月をいかで
   わが身におくりけぬ 
     昨日の人も今日はなき世に」
(昨日元気だった人も、今日は亡くなるというこのご時世に、私はいままでの長い年月を
どうおくって来たのであろう!)

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