小さい仏画ですが、大変よく画かれた細密画です。 拡大してみて下さい。
(画はクリックで拡大) 上部に金剛界/胎臓界の大日如来と、その下に天部の、 不動明王/愛染明王のニ仏・二天と、弘法大師が画かれています。 寺宝の項目にも入れていますが、ここに入れれば更に拡大するので、 少し説明を加えて入れました。
この画は、 『金剛界大日如来の下に不動明王を対応させ、金剛界大日如来→不動明王。 金剛界の大日如来は、金色の身体で画かれています。』 胎臓界の大日如来の下に愛染明王を対応させ、胎臓界の大日如来→愛染明王。 胎臓界の大日如来は、女性の白い身体に画いています。』
以上のように、 左右に金胎の大日如来→その下に不動明王・愛染明王→弘法大師。 金剛界大日如来≒不動明王は同体であり、男性的(智)な徳や働きが一体。 胎臓界大日如来≒愛染明王も同体であり、女性的(理)な徳や働きが一体である事を示します。 このような構図で画かれた仏画は珍しいと思います! これも一つの曼荼羅図だと思います。自分で四仏曼陀羅と言っています。
真言宗の本尊は、 宇宙も草木も人も、全て本質は大日如来から現れるものとし、宇宙そのものを現す密教の中心仏です。 大日如来の意味はヴィルシャナ「光り輝き遍く照らす」の意味。摩訶毘廬遮那(まかびるしゃな)如来。遍照尊・遍照如来ともいい、奈良の大仏「毘廬遮那仏」が発展。
大日如来には「金剛界大日如来」と、「胎蔵界大日如来」とがあり、「金剛頂経」から出た金剛界大日如来は、胸前で左手の人さし、指を立て拳を作りその人さし、指を右手の拳で包み込む智拳印を結んでいて、金剛のように堅い密教の智恵を表し、男性を表象します。
「大日経」から出た胎蔵界大日如来は腹の前で左手を下に、右手を上に組む定印。森羅万象すべて、大日如来が胎蔵することを表します。胎蔵とは母胎を意味し、一切を分有することに喩えられれる。その表象は理であり蓮華・女性・愛を表します。
理という世界[胎蔵界]と、智という精神的なものの働きの世界[金剛界]という、二つの世界が揃ってはじめて、密教世界であるとともに、仏の本質をも意味するののです。両者の分かちがたいことを、「理智不二(りちふに)・金胎(こんたい)不二」といいます。
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