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■ 73)<境内の花>その54:【高嶺の花 ?】2013.5.20

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高嶺の花とは「石南花」のこと…。
・漢字の「石南花」は中国産の別種だが、誤ってこれを用いて「しゃくなんげ」となり、しだいに「しゃくなげ」になったという説。(「石楠花」は漢名)。
また日本の高山のシャクナゲは、
背丈がかなり低い姿から、「尺なし(しゃくなし)」→「しゃくなげ」になったとの説もあるようです。
・細長い葉っぱの先端に
 大きな花をつけ、品種は多い。
・欧米で育成された園芸種などを総称して「西洋シャクナゲ」と呼びます。西洋シャクナゲと、日本のシャクナゲとの違いは、西洋シャクナゲは花が大きく、花色もカラフルで数多くの品種があるということです。境内のこの花は西洋シャクナゲです。
シャクナゲは高地に生育する花なのでネパールが有名です。*1.日本シャクナゲもあります。
・高野山・金剛三昧院境内に、天然記念物指定大石楠花。450年位経た見事なシャクナゲがあります。高野山内各寺院には境内に多くのシャクナゲがあります。

昔から、日本では憧れの人のことを、高嶺の花(たかねのはな)と呼ぶことがあります。要するに手の届かない美しい花の存在のことを言うのですが、実はこの花はシャクナゲのことを指しているのだそうです。
その理由は、シャクナゲが高山植物で、私達の日常生活の範囲には育たない植物で、手に入らなかったからのようです。
主に、高価なものや、美しい人などに対して使う。
「高根の花」とも書く。
以下、サーチ【search】
ただし 新聞で表記する場合です。「高嶺の花」を「高根の花」と表記するようです。新聞の都合「嶺」は常用漢字にない、という理由のようです。
あくまでも、「高嶺の花」が正しいのです。
「高値の花」と書くのは誤り。

同意のことわざ、「花は折りたし梢は高し」・「及ばぬ鯉の滝登り。」
*1.〓日本シャクナゲ〓
以下、サーチ【search】
アズマシャクナゲ:東北地方から中部地方までの山地・亜高山帯に分布する。花は淡い紅色。以下のような変種がある。 アマギシャクナゲ:静岡県伊豆半島の山地に分布。

ツクシシャクナゲ :紀伊半島以西の本州・四国・九州の山地に分布する。樹高3〜4mで淡い紅色の花を咲かせる。以下のような変種もある。 ホンシャクナゲ :中部地方以西の本州と四国の山地に分布する。花は赤紫から白まで変化に富む。
キョウマルシャクナゲ:長野県南部と静岡県北部の南アルプス南部の山地に分布する。花は淡い紅色。自生しているものは環境省レッドデータリストによると絶滅危惧II類。
オキシャクナゲ:島根県隠岐島に分布する。

ホソバシャクナゲ :静岡県と愛知県の山地に自生する。自生しているものは環境省レッドデータリストによると絶滅危惧II類。名前のとおり、シャクナゲの中では葉が細い。紅紫色、または白い花。
ヤクシマシャクナゲ :名前のとおり屋久島の高所に分布する。花は淡い紅色。次の変種がある。 オオヤクシマシャクナゲ:基本種より樹高、葉とも大型。