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■ 58)≪境内の花≫・その49:【匂いスミレ・ムラサキ】2011.3.16

(画はクリックで拡大表示)
境内の中、白壁の傍の、「ムラサキニオイスミレ」
子供の頃は、道端に咲く、野のスミレを摘んで、その花の首と、首とを引っ掛けて、花を落す「スミレ相撲」の遊びを、よくしていました。今頃の子供は、この遊びを知らないかも!
子供の頃、男の子、女の子も、スミレ咲く春になると、夢中でこの遊びを、していたのを思い出します。
今考えてみると、かなり残酷な遊びですよね!その頃は、懺悔の気持ちも持たず遊んでいました。

< 山路来て何やらゆかし菫草 >:芭蕉
< 菫つめばちいさき春のこころかな>:暁台(きょうたい)

ところで「懺悔」の事ですが、仏教では、「サンゲ」と読み、キリスト教では、「ザンゲ」と読みます。
「サンゲ」・「ザンゲ」の違いは、
「懺悔」を「サンゲ」と読む仏教は、罪を犯す前に「懺悔」するからだと云い、「ザンゲ」と読むと、後から「懺悔」をすることを謂うのだと、以前聞いたことがあります?・?・?それ、なんとなく解る気がします!

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さんげめつざい【懺悔滅罪】
懺悔をして、犯した罪業を、消滅させること。
さんげもん【懺悔文】
法要の一つとして唱える、懺悔の意を表した文。
山岳修験では登山の際に、「懺悔、懺悔、六根清浄」「サンゲ・サンゲ、ロッコンショウジョウ」と、抑揚を付けて唱え、険しい山を巡ります。「サンゲ・サンゲ六根清浄」と、繰り返し唱えれば、自然に不思議なリズムが生まれますよ!
修験者のような、修行でなくとも、一寸した山歩きの時、大きな声で、「サンゲ・サンゲ六根清浄」を繰り返すことにより、今までの罪咎が、山の自然に同化して、心身共に、清められるように思えるから、不思議です。ピクニックみたいな時でも、そんな経験を持った事があります。
六根清浄(ろっこんしょうじょう)とは、人間に具わった六根を清らかにすること。

六根とは、五感とそれに加え、第六感とも言える意識の根幹のこと。

眼根(視覚):耳根(聴覚):鼻根(嗅覚):舌根(味覚):身根(触覚):意根(意識)のことです。

六根は、人間の認識の根幹である。それが我欲などの執着にまみれていては、正しい道(八正道)を往くことはかなわない。それで執着を断ち、魂を清らかな状態にすることを言う。そのため不浄なものを見ない、聞かない、嗅がない、味わわない、触れない、感じないために、俗世との接触を、絶つことが行なわれた(山ごもりなど)。
登山の際に掛け声としても用いられています。戦前までは富士山への登山の際にも、掛け声として用いられたようです。

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以下、ネット情報。
ニオイスミレは、ナポレオンが愛した花として、名高いそうです。
花だけでなく、葉からも香りの精油が抽出され、「バイオレットリーフ」として、アロマテラピーにも、使用される。稀少精油の一つです。バイオレットリーフを使った香水は、
フランス王妃マリー・アントワネットが好んだとか?
ほのかな香りのする、このスミレは、ギリシャ時代から愛されていた花で、ギリシャ・ローマの時代では、このバイオレットを入れたワインを飲み、葉をサラダに入れ食し、香水や化粧水などを作り、その香りを楽しんだようです。
薬として処方され、また、観賞用として、さらにシロップ・香料・砂糖漬け・菓子など、飾り付けに使用されるなど、ヨーロッパや古きイギリスでは、この花を愛でていたようです。
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<匂いスミレのの基本情報>

原産地 ヨーロッパ
草丈 10センチ前後。よく蔓延ります。
花期 3〜4月
花色 紫・白・黄色
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(金子みすず)の一言。
「スミレは葉までやさしいよ!」

スミレの事を、 以下サーチ【search】しました。
              ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
・スミレの名のいわれは、一般的には下弁の形が、大工が使用する墨壺(すみつぼ)に似ているからつけられたものと言う説があり、墨入れの略と言う説。「菫」の字は俗用で、中国では菫菜と書かれることが多いようです。英語ではviolet(バイオレット)と書く、サンシキスミレ(V. tricolor L.ビオラ・トリコロル)系のものは、主として園芸品種の系統をpansy(パンジー)、また主として野生種のものをheartsease(ハートシーズ)とよんで区別する。
・もう一つの説は、
山部赤人(やまべのあかひと)が「春の野にすみれ摘みにと来し我ぞ野をなつかしみ一夜寝にける」と詠んみ、大伴池主(おおとものいけぬし)もスミレ摘みを歌った。スミレの語源は摘まれることから、つみれ、さらにスミレと変化したと、明治の本草(ほんぞう)学者山本章夫(しょうふ)は説いた。とも・・・。

1444: 山吹の咲きたる野辺のつほすみれこの春の雨に盛りなりけり

1449: 茅花抜く浅茅が原のつほすみれ今盛りなり我が恋ふらくは

3973: おおきみの命かしこみあしひきの山野さはらず.......


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