画は門前脇からの、除夜の鐘を撞く時分の海峡ゆめタワーの夜景。
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除夜の鐘を撞き終えて、本堂にて声明(しょうみょう)を唱えます。
お経に節をつけて唱える事を、声明(しょうみょう)と言います。 当山では、 お葬式・法事とか、お盆の施餓鬼会・秋の土砂加持法会等に唱えられます。 これらの声明から、日本独自の平曲(平家琵琶)・謡曲・浄瑠璃・義太夫・長唄・音頭・御詠歌・浪曲・民謡・演歌等と、日本の伝統音楽へと発展したと言われます。 平曲は琵琶を弾いて語られますが、口説(くどき)中音(ちゅうおん)初重(しょじゅう)といった曲節で構成されていて、一本調子であありせん。仏教の声明(しょうみょう)に似ているのです。 これらの事から、声明は日本音楽の元なのです。西洋音楽のような輪唱というのもあります。
〓平家琵琶に関連しての余話〓 琵琶法師の「耳無し法一」の話しが有名ですが、 元ネタは宋の時代の中国に起源が有るようです。
(以下、数種の資料・事典を参考にして。)
声明(しょうみょう)とは、日本の伝統音楽の一つです。 仏典に節をつけたもので、儀礼に用いられる宗教音楽です。日本では梵唄(ぼんばい)・梵匿(ぼんのく)・魚山(ぎょざん)ともいいます。旧字体では聲明と書きます。
平安時代初期に最澄・空海がそれぞれ声明を伝えて、天台声明・真言声明の基となった。天台宗・真言宗以外の仏教宗派にも、各宗独自の声明があり、現在も継承されている。 声明は口伝(くでん)で伝えるため、現在の音楽でいうところの、楽譜に相当するものが当初はなかった。そのため伝授は困難を極めた。それで後世になってから楽譜にあたる博士(はかせ)が考案された。なお各流派により博士などの専門用語には違いがある。 墨で「墨符」や朱の「仮符」とが、複雑な抑揚をかもします。 しかし、博士はあくまでも唱えるための参考であり、声明を正式に習得しようとすれば、口伝(「ロイ」と書き;指導者によって口で面授される。)が必要不可欠であり、師から弟子への流派の維持・継承は出来ない。そのために指導者・後継者の育成が必須であった。さまざまな条件が重なって、多くの流派が廃絶したと云う歴史もあります。
【・・・以下余話・・・】
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「ろれつが回らない」と言う諺があります。 意味は酔っぱらったりして、舌がよく回らないことを、「ろれつが回らない」と言います。元は、 ろ(呂)と、りつ(律)と言う声明の音階のことなのです。 「呂律(ろりつ)が回らない」→「ろれつが回らない」です。それは上手く(呂)と、(律)が口に出せない事を表したものです。 亦、博士(はかせ)で表した「アタリ」・「マワシ」・「呂(ろ)のユリ」とか、「律(りつ)のユリ」「突きユリ」「トメ」という。節の種類が口に出せないことです。 (アタリ・マワシ・ユリ・トメとは演歌のこぶしみたいなもの。) 呂のユリの譜は、丸の中に三ッの点:律のユリは直線に点が五ッ位。 それらの節を説明するのは難しいので、口伝(くでん)≒くちから、くちへとお教しえられます。 それを略して口伝≒ロイと書きます。現在では口伝は難しくなっています。多くはCDで練習です。
声明には、三種・五音(ごいん)・七声(しちせい)および12律から組織されます。 五音とは、宮(きゅう)・商(しょう)・角(かく)・徴(ち)・羽(う)の5音階からなっています。これらは洋楽のド・レ・ミと同性格のものです。 七声とは、五音に上下半音の嬰(えい)と変(へん)との2音を加えたもの、 三種に、呂(りよ)律(りつ)中(ちゅう)の三曲。五音には変宮・変微を加えたものが呂曲。五音のみであるのが律曲。嬰商・嬰羽を加えたものが中曲となります。
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口伝とは、師匠の口から口へ、瓶から瓶に潟すように伝えること。 省略して(ロイ)と書き(ろい)と読みます。口伝≒潟瓶なのです。 潟瓶とは(瓶から瓶に 完全に潟すように)と言う意味。 ロイと書けば、口伝の事を指します。(普通 ロイと 書く) ロは「くち」で、「イ」は伝という漢字の偏の「イ」のことです。 口伝はロイと表します。 【ロ(ろ)イ(い)】の事。 「ロイ」と書いて「ろい」と読む。
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先ほど書いた博士(はかせ)とは、 詞章の右或は左に、直線・折れ線・曲線を連ね、記号を墨で書き入れ、その角度。長短 形状により旋律を表すものです。 耳慣れしていない者に説明しても、なかなか理解してもらえません。 だから口伝が必要なのです。
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:〓余聞〓: 以下、私の知識の範囲内です。 「カラオケの発明者は井上大祐」とされています 初期の「カラオケ;ボックス」は岡山が発祥地です。 1970年代の初頭。それまで主に軽音楽のBGM再生機として使われていた。コインボックス内蔵の8トラック式・小型ジュークボックスにマイク端子が付いた、軽音楽テープ等を使って歌わせるカラオケの利用方法が登場した頃、岡山でいち早く、道沿いの空き地にT型・コの字形に、何台も配したボックス型(国鉄時代 貨車・コンテナの廃車を払い下げてもらっての)個室を持ったカラオケボックスが登場したようです。 暫くして、貨車ではなく一個立ちの小屋形式になり、今ではビル全体にカラオケの個室が何室も入り、部屋も何十人と入れる大掛りのものが登場しました。初期は貨車の中には入れるぐらいの人数でした。でもかなり広く使えました。一人でよく使って(練習)したものです。下関にも「シダックス」という、カラオケチェーン店が在り、ビル全室に収まっています。 所謂「カラオケ;ボックス」は現在では「カラオケ;ルーム」に変身;進化しています。 「カラオケ;ボックス」→「カラオケ;ルーム」 演歌に繋がる声明(しょうみょう)をやっていたせいか、演歌は比較的覚えやすく得意でした。でも今流行の歌は、テンポが速すぎて歌えません。ついていけません。 しかし今の流行りの若い人の歌にも、声明に繋がるものがあるように思います。
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