戻る
■ 66)<:境内の花;>その52:山門前のテラス★マツバボタンの花篭★故人に、散華(さんげ)・お葬式で散華…2012.6.8

(画像は【 click !】で拡大表示:二度クリックでさらに拡大)
      ★     ☆     ★          
 ☆      ☆     ★     ☆      ☆
   *     *    ☆    *   *    
    ☆    ☆    ★    ☆    ☆
       ★               ★
・・‥‥…━━━━━━━:花かごのマツバボタン :━━━━━━━━…‥‥・・
寺院で法要を巌修する際、諸仏を供養するために花が撒かれます。これを*1.散華(さんげ)といいます。
*1.「散華」
仏が説法するとき,天から花が降って来ると謂われ、天人が仏を讃嘆することをしめします。
仏に供養するために,仏のまわりをめぐりながら,花を地に散らすのが散華です。実際の法要では、レンゲの花弁を模った紙の花を撒きます。行道(ぎようどう)をともなうもので、散華には仏を讃嘆する、《散花》,《対揚》,《梵音》,《錫杖》等の声明(しようみよう)(*2.伽陀)をともなうもので,法要にはこの様な声明をとなえるのが正式です。
(*2.かだ)とは、
法会などで唱えられる、仏徳を賛嘆し教理を述べる韻文で、旋律をつけたもの。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
死亡、特に戦死の婉曲表現または美化表現としても使用されてます。このときの花はいさぎよく散る桜のこと…。これはもともと本来の意味を誤って、いさぎよく桜の花が散ると解し、戦死を指した。
なお戦死の美化表現には「玉砕」もありますが、玉砕は個人の戦死ではなく部隊の全滅を意味し、大本営発表などで公式に使用されたようです。

・・‥‥…・・‥‥…━━━━━━━:
<是非もなく蛇笏は堪えき次男病死、長男さんげ、三男さんげ> 高野公彦
・・‥‥…・・‥‥…━━━━━━━:

俳人飯田蛇笏の三人の息子たちの*3.逆縁を嘆き悲しんだ高野公彦の歌。
この歌の“さんげ”とは戦死のことを言う*1.“散華”です。
*3.「逆縁」とは、子供が先に亡くなる場合を言います。
通常、人の生涯で生まれてから死ぬまでの順序として、親(年上)が先に亡くなり“順縁”で子が後に亡くなります。
蛇笏の次男は病死し、長男と三男はさんげ(戦死)。
そのように齢の順番でなく、逆になるということ、親より子供が先になくなることを逆縁といいます。
“順縁”⇔“逆縁”
〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
*1.「散華」。元来は蓮弁をはじめとする生花が使われましたが、次第に蓮の形をかたどった色紙が代用されるようになりました。
日本の寺院んで用いる、紙で作った蓮弁を載せて、仏前に撒く花篭(華籠)という、丸盆状の仏具があります。(花篭)・(華籠)=(けこ・はなかご)です。
法要の際仏前に、散華(さんげ=花を撒く)をするために、花弁を入れるものです。
最初は竹の籠(かご)であったが、のちには金属でお盆形に作り、ひもや房をたらし装飾すようになりました。
散華をするための花を、載せておくための籠(かご)のことです。一番古いものは正倉院御物の中に入っているそうです。それは竹で編んだものです。後に金属製のものに発展してゆきます。
南方の仏教徒は、いろんな花(果物)を摘んで蓮の葉に、溢れんばかりに載せて、仏前に供えることを、今でもしています。
日本の場合の供花は、違っていて、花瓶に水を入れ、自然のままに立てて供えるのが普通の作法です。その形式から、多くの華道が発展し、いろんな本山級の大寺院で、流派が出来て行ったのです。
そのようにお寺から発祥した華道の例が
・池坊(いけのぼう)開祖・池坊専慶が京都の六角堂池坊の僧侶だったことに因む流派
・御室流(おむろりゅう)御室御所「仁和寺」を家元とする流派。
・華道高野山(かどうこうやさん)。
・嵯峨御流(さがごりゅう)嵯峨御所「大覚寺」を家元とする流派。
・月輪未生流(つきのわみしょうりゅう)皇室の菩提寺「泉涌寺」を家元とする流派。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私はお葬式の引導作法(棺前作法)の中で、故人への手向けとして、自分なりに棺の上に、散華(花を撒く)をとり入れています。導師席に着座する前に、すでに式場に供花されている花から、自ら抜いて取り、引導作法の中で、棺前に散らしています。これは正式な引導作法の中にはありませんが、自身のポリシーでやっています。
それは、<あるほどの菊投げ入れよ棺の中> という漱石の句を知ってからです。
現在の供花は、菊ばかりではありません。和花、洋花・多種多様で、花マンダラ・色マンダラです。
漱石がこの句を当初、
           <あるだけの
              情け集めよ
                  棺の人>
と詠んだところ、
同席した与謝野晶子が、
           <あるだけの菊
                投げ入れよ
                    棺の中>
のほうが良いと助言をして、改めた句と言われています。
さすがに晶子ですよね!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マツバボタンは、
夏の暑い日中にも咲き続けて、手がかかりません。
赤、ピンク、白、黄色など多彩な色の花が印象的で、夏の酷暑にも負けずに、咲き続けている姿は健気です。よくみかけるこの花は、世界の熱帯、亜熱帯地方が原産。茎や葉は多肉質なので、強い乾燥にも耐えられます。一見、同じ仲間のポーチュラカによく似ていますが、マツバボタンの葉が松葉状に細長いのに対して、ポーチュラカの葉は丸いというのが特徴のようです。どちらも、その日の天候によって、開花時間が限られるという特徴があり、昼過ぎにはしぼんでしまうものが多いようです。最近では夕方まで開花する品種も、多数出回っているようなので、購入の際にはこのような品種を選ぶことがポイントです

マツバボタンの盛りに西瓜が出回ります。
スイカで想いだすのは、お盆周りで檀家さんをお参りして、スイカを出されて美味しく戴頂いたのですが、知るが襞に零れて




只今書き込み中・・・