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■ 47):≪境内の花≫その27・山吹:・・・只今書き込み中・・・2010.3.24

これは一重咲きの山吹です。 (鐘楼前):(裏は桜)
(画はクリックで拡大)
以下;山吹に係わる歌。
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先ず有名なのは、
太田道潅の話に出てくる「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき」という歌が思い出されます。 
よく知られるその逸話は、
道灌は鷹狩りにでかけて俄雨にあってしまい、 みすぼらしい家にかけこみました。
道灌が「急な雨にあってしまった 蓑を貸してもらえぬか」と声をかけると、思いもよらず年端もいかぬ少女が出てきたのです。そしてその少女が黙ってさしだしたのは、蓑ではなく山吹の花一輪でした。花の意味がわからぬ道灌は「花が欲しいのではない」と怒り、雨の中を帰って行ったのです。
その夜道灌がこのことを語ると。近臣の一人が進み出て、「後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれたものに、【七重八重花は咲けども山吹の(実)みのひとつだになきぞかなしき】という歌があります。その娘は蓑(みの)ひとつなき貧しさを、山吹に例えたのではないでしょうか?」といいました。
それからは大いに反省したと言う逸話です。

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八重咲き種のヤマブキには実がなりません。
山吹はバラ科です。白い花もありますがこれは別種のようです。(花は白の一重・実は黒)
・イギリスでは、
「イエロー・ローズ(黄色いバラ)」
「ジャパン・ローズ(日本のバラ)」
と呼ばれるそうです。
・八重山吹と違ってこちらは一重(ひとえ)
・一重の山吹には実がつくが 、
八重山吹には実がなりません。 
*黄金の大判・小判を山吹とも云います。 ... 鮮やかな黄色が黄金の山吹色に見えるので...。
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次に、
「山吹の立ちよそいたる 山清水汲みに行かめど道の知らなく」
                             高市皇子
「よみ」の世界を「黄泉」と書きます。
高市皇子はその漢字の連想から、黄色い山吹の花の咲き乱れる山奥の泉を想像し、妹が亡くなった時。 
妹に会いに黄泉へ行きたいのに、悲しい事に道が分からない。
と詠みました。

以下「黄泉」;事典より。
黄泉(よみ)とは、死者の世界のこと。もともと日本神話のよみの国があったところの地名夜見から考えると、もともとヨミは夢(ユメ)のことをさしていたとも考えられるとの指摘もある。後に「ヨミ」というものは、日本人が考えていた死者の世界と結び付けて考えられるようになった。四方(ヨモ)から、単に生活圏外を表すとの解釈もある。それとは別に闇(ヤミ)から黄泉が派生したという見解もある。また元来月齢算出をあらわす月読(ツクヨミ)から派生した暦(こよみ:黄詠み)は、祖霊(おやがみ)が常世(黄泉)から歳神(としがみ)として還ってくる正月を、算出するための日数演算法という説もある。 
漢字の「黄泉≒こうせん」は、「地下の泉」を意味し、それが転じて地下の死者の世界の意味となった。日本語の「よみ」には古来「黄泉」の漢字が宛てられる。
「黄泉」は中国では、地の色を黄とみたからといいます。@地下の泉A死者の行く所・よみ・よみじ・冥土・黄泉路。

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