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■ 20)Q :お位牌とは・・・?::境内の花・その17::利休梅::2008.11.8

Q:お位牌はお葬式の後 いつ作るのですか?
A1:お葬式は突然ですから 仮の白木のお位牌です
お葬式後49日忌までに 正式の黒塗りの本位牌にしてあげます

写真は桜の時期に咲く 利休梅(茶花)

(写真クリックで拡大)

利休梅はヤナギザクラ属 別名ウメザキウツギ(落葉低木) 中国原産 明治初期日本に渡来し 各地に見られる 高さ3〜4メートルになる 枝先の総状花序に直径約4センチの白い花 中国原産
高さ3〜4メートル 庭に植えられるほか 生け花にも使われるそうです
岡山にいた頃 お隣のお寺の境内に大きな木があったのを 枝を分けてもらい 挿し木して大きくし 当山に持ち帰った物です かなり大きくなりました

茶花とししても 添えに使われるようです 明治初期に渡来したので 利休の頃にはまだなかったそうです 咲き始めから清楚で美しい花です 私はこの咲き初めの 上向きの房のような蕾が出来る頃が好きです その咲き始めから満開になるまでは かなりの時間があります 
春に桜よりも少し早く いっせいに花を開きます
画はこの項に関係ありませんが 載せました
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A2:以下 2.3の浄土真宗御寺院のホームページを覗いてみました
大方 以下のようです(比較するのが分かりやすいと思いますので!単なる比較です)
@【浄土真宗では葬儀の際に書かれる白木の位牌は、火葬場で燃やすか、葬儀後の四十九日の間のみ慣例として使っていますが、その後位牌はお仏壇に安置しません。また漆塗りの位牌を作ったりもしません。
亡き人の名(法名・俗名・死亡年月日)などは、法名軸・過去帳に記入しておきます。
とあります
Aさらに現実では、真宗でお位牌を祭る方はたくさんいます。お寺によって見解違いもあります。お位牌がないと、形的なものがないので、故人も寂しいからと謂われる檀家の意志も影響しています。
お位牌は祀るかどうか、菩提寺とよく相談して決めたほうがいいです。】
とあり 更に 
B【親鸞聖人のお言葉を記録した歎異抄に
 親鸞は父母の孝養のためとて、一返にても 
 念仏申したること、いまだ候はずと
と示されていることなどから、先祖の追善供養のために、
浄土真宗では、明らかに相いれないことであると思います。    (略)    ここで、「年忌」の問題を考えてみますと、年忌が亡くなった方への追善供養ではないことは、共鳴いただけるでしょう。】 と言うのもあり
亦、西本願寺本山のには
C【・・・やはり「何か対象がないとお参りしにくい」というのが正直なところかも知れませんね。
ですから本山では、法名軸や過去帳をすすめています。・・・】ともあります

『それらを読んで感じるのは 命終と同時にお浄土に往生するのだから 冥福も 追善供養も 「回向」という概念がなく 礼拝の対象にもしない 供養はいらないとしながら 49日忌までは「遺族の心が整理されてくる期間」として 慣例を残し』更に 忌中・年忌の概念も他宗のように同じく残し「仏法にふれる機縁の法要」とされるようです 何だか それ つかい分けをされているようなのだけど!!!そう思うのは 私だけでしようか?)

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真言宗ではお葬式後の白木(仮位牌)のお位牌は 49日忌まで大切にお祀りすると共に 満中院(49日忌)までに正式な漆塗りのお位牌にして 仏の世界に入られた亡き人を仏壇にお祀りします  
これは死者を祀るのではなくて 成仏された「仏」を祀るからです これは死者が葬式の引導によって成仏された姿(≒位牌)とみなします
お位牌の上に書く 阿字()は大日如来を表しており 故人が大日如来のお弟子として 大いなるいのちの世界で 安らいでいることを示しています
真言宗では1個の命は全ての「いのち」の具現であり 連続性を持つ命の流れと見 死によって命が絶たれるものではないとし 仏となってお仏壇の中のご本尊 大日如来(宇宙の根源)に帰一されるとします

【:*:『大日如来とは
菩薩形の姿で 宇宙を神格化(宇宙神)したもの 密教観から宇宙の真理そのものを現す絶対的中心の本尊として 宝冠を付けた王者の姿とされています
その姿は帝王にふさわしく五仏を現した宝冠(ほうかん)をつけ 菩薩よりもさらにきらびやかな装身具を身にまといます 背に負う光背は円く大きなもので日輪を表し 諸仏諸尊を統一する 最高の地位を象徴するにふさわしい威厳のある姿です だから真宗の拠り所・阿弥陀如来は大日如来の一徳を顕しているものにすぎません』:*:】

以上のことから
お位牌は亡き人の過去・現在・未来に繫がる「いのち」を表し 単なる過去帳に記入して置く記録だけでは有りません 
故にお位牌を仏壇に祀るのは 単に繰り返し行われて習慣のようになった事柄(慣例)では無いのです
遺された方々の「いのち」の拠り所として 亡き人の「生き様」を偲び学ぶことだし「仏の世界」を目指すための精神的な標しなのです 

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この位牌は「南無過去精霊」として拝まれます
葬式が済んだら お位牌が主体になります
49日忌までの後祀り祭壇に 葬儀屋さんはよく上段に写真を中心にして祀ってくれていますが 以上お話した意味から 葬式が済むと位牌を中央に祀るべきです 中央にお位牌を安置し その左右にお遺骨・写真が最適と思います! その方が見た目のバランスもいいですよ!

【この欄の項目9)お葬式とは?・・・】を参照して下さい

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